ミャンマー人の帰化申請の手続き
はじめに
ミャンマー人の帰化手続きについて解説していきます。
現在ミャンマー人で日本に帰化したい、日本人になりたいと思っている方向けにこのページではミャンマー人の方がどのような手続きを踏めば日本に帰化できるか、そのための申請手続の流れや注意点を解説します。
日本とミャンマーとの関係を語る上で欠かせない歴史事実があります。ミャンマーは東南アジア諸国において、戦後最も早く日本と平和条約締結をした国です。
そして、平和条約締結後一度も戦後補償問題を政治的に持ち出したことのない国です。さらに、戦後食糧難に直面していた日本に、食料支援として、ミャンマーは、大量のミャンマー米を日本に送ってきました。
ミャンマーのお米で多くの日本人の命が救われています。旧ビルマを悲劇の戦場にした敗戦国日本に、ミャンマーは戦後食料支援を行ったアジアで唯一の国なのです。
そして、このようにミャンマーは日本にとっての恩人であると同時に、ミャンマーにとっての日本も、イギリス統治下時代のビルマの独立を支援した国として恩人であるのです。
このような歴史的にも関係の深い日本とミャンマーは、民主化後のミャンマーの改革支援の中で、更に発展的な関係構築を行っています。
そして、ミャンマーは多民族国家で、人口の6割をビルマ族が占め、ビルマ語が公用語である。ほかにカレン族、カチン族、カヤー族、ラカイン族、チン族、モン族、シャン族、北東部に中国系のコーカン族などの少数民族がおり、独自の言語を持つ民族も多く、中国人やインド人もいる。
ミャンマーは2011年には、2010年の総選挙で軍事政権が正式に解散し、名目上の文民政権が発足した。これにより、アウンサンスーチーや政治犯の釈放とともに、同国の人権記録や対外関係が改善され、貿易などの経済制裁が緩和された。
また国名をミャンマー連邦共和国に改名した。しかし、政府の少数民族への扱いや民族反乱への対応、宗教的な衝突への批判が続き、2015年に行われた画期的な選挙でアウンサンスーチーの党が両院で過半数を獲得したが、ミャンマー軍は依然として政治に大きな影響力を持ち続けた。
そして、現在の。ミャンマーは2021年2月1日、ミャンマー軍はアウンサンスーチー国家顧問と大統領を拘束し、非常事態を宣言した。軍は政権が国軍トップのミン・アウン・フライン最高司令官に「移譲された」とし、政権を奪取したと発表しています。(2021年ミャンマークーデター)
したがって、2021年に勃発したミャンマークーデターによる軍事政権によりミャンマー国内は不安定さが増し、それに比例して軍事政権に反対するデモにより国民の犠牲者も増える一方です。
よって、帰化手続きをするミャンマーの方は本国の書類収集が次第に困難になっているのが現状です。
ミャンマー人の日本への在留状況の実態
現在日本に在留しているミャンマー人は約47,965人(令和4年6月末現在)おり、日本に在留する外国人の構成比率で言うと全体の1.67%になります。
在留資格別(7位まで)
順位 | 在留資格 | 人数 |
1 | 特定活動 | 8,202 |
2 | 技術・人文知識・国際業務 | 7,308 |
3 | 技能実習2号ロ | 7,198 |
4 | 技能実習1号ロ | 6,462 |
5 | 留学 | 4,609 |
6 | 永住者 | 2,680 |
7 | 定住者 | 2,449 |
都道府県別(10位まで)
順位 | 都道府県 | 人数 |
3 | 愛知 | 2,739 |
9 | 群馬 | 1,596 |
2 | 埼玉 | 3,074 |
6 | 神奈川 | 2,190 |
7 | 静岡 | 1,932 |
4 | 千葉 | 2,544 |
5 | 大阪 | 2,392 |
1 | 東京 | 12,310 |
8 | 福岡 | 1,808 |
10 | 兵庫県 | 1,550 |
在日ミャンマー人の中には政治的な理由により、母国で迫害される可能性のある人々が多数存在する。
そのため難民認定を求める者が多く、難民認定申請数や難民認定者数は国籍別でトップクラスである。
2010年度からは日本でミャンマー難民の第三国定住受け入れが開始され、日本政府はタイに逃れたミャンマー人の中から毎年30人程度を受け入れる方針を取っている。
参考:帰化許可の確率
それでは次に、手続きの流れの中で必要な書類について解説します。
まずは一般的な帰化の手続きの流れをおさらいしましょう。
下記のページをご確認ください。
参考:帰化手続き
要件についての解説はこちら
参考:帰化とは?永住との違いを解説
それでは次に、手続きの流れについて解説します。
ミャンマー人の帰化申請手続きの流れ
住所地を管轄する法務局・地方法務局又はその支局(国籍課・戸籍課)での相談
専門家への相談
行政書士など
受任・報酬の決定
ミャンマーの戸籍謄本を申請
申請(必要書類)の収集
その他の書類の詳細については日本国籍(帰化)必要書類ご参照
提出書類の作成・点検
国籍証明書の取得
法務局・地方法務局又はその支局に申請
書類の点検
諸官庁照会
- ※諸官庁(申請人の申請内容にかかる)
- (1)法務省秘書課個人情報係
- (2)税務署
- (3)年金事務所
- (4)市区町村役場
- (5)警視庁(その他管轄都道府県警)
- (6)公安調査庁
など
書類審査・調査開始
審査面接(インタビュー)・追加提出書類指示・補完
法務大臣(法務省民事局)へ進達
法務大臣決済
ネパール人が帰化するための必要書類(本国)
現在ミャンマー人で、日本に帰化したい、日本人になりたいと思っている方向けに、
このページではミャンマーの方がどのような手続きを踏めば日本人に帰化できるのか、そのための本国書類の取得や日本の書類の取得の流れや注意点を解説します。
ミャンマー人の帰化の手続き
ミャンマー人の帰化手続きで重要な点は、ミャンマーの登記事項の取得です
出生証明書
・本人
・兄弟姉妹
・子供
親族証明書
・父母
・本人
・兄弟姉妹
・子供
結婚証明書
・父母
・本人
離婚証明書
・父母
・本人
死亡証明書
・父母
・兄弟姉妹
・(子供)
国民登録証の取得
の6点(離婚・死亡がある場合。)です。
ミャンマー本国書類翻訳の注意点
(1)帰化申請に添付する翻訳文は、人名・地名を全て日本語(カタカナ)に変換しなければなりません。したがって、一部人名や地名がビルマ語(ミャンマー・ビルマ語)だったり、英語表記の場合は申請が受け付けられない場合もあるので注意が必要です。
(2)出生証明書の出生地は出生した病院名のみが記載されている場合が多いですが、帰化申請書には病院名は記載せず、必ず出生した「住所地」を記載する必要があります。
(3)最後に駐日本ネパ-ル大使館や領事館でも翻訳のサービスはありますが、この翻訳の必要事項は日本語翻訳されていますが①氏名②本国(ミャンマー)の地名はアルファベット表記のまま依頼者に提出されるのです。したがって、本国での翻訳会社でも同様の形態の場合が多いのです。
よって、帰化申請に関する本国書類の翻訳文書は全て(氏名・本国出身地の地域名など)日本語(カタカナ・ひらがな)に翻訳する必要があるのでアルファベット表記のまま提出した場合、当該(その)部分をさらに翻訳するよう指示されその事だけで帰化申請の受付がされない法務局もあります。この点を特に注意してください。
つぎに、一般的な帰化の手続きの流れをおさらいしましょう。
下記のページをご確認ください。
・帰化手続き
・帰化申請の要件
要件についての解説はこちら
参考:帰化とは?永住との違いを解説
それでは次に、日本国民との関わりがある場合についての手続きの流れの中で、必要な書類について解説します。
ミャンマー人が帰化するための必要書類
1. 帰化許可申請書
2. 親族の概要を記載した書類
3. 帰化の動機書
4. 履歴書
5. 生計の概要を記載した書類
6. 事業の概要を記載した書類
7. 住民票の写し
8. 国籍を証明する書類
9. 親族関係を証明する書類
10. 納税を証明する書類
11. 収入を証明する書類
12. 在留歴を証する書類
■在勤及び給与証明書
■源泉徴収票
■(各種)課税証明書・納税証明書・確定申告書控え等
■国民年金の「年金定期便」や「年金保険料領収書」の写し等
【資産関係】
■不動産登記簿謄本
■預貯金現在高証明書又は預貯金通帳のコピー
【事業関係】
■許認可証明書(事業免許等)
■商業・法人登記簿謄本
(1)その他の提出資料
【履歴書(その1・その2)の記載内容を立証する資料】
■最終卒業証明書又は卒業証書 ■技能・資格・免許等に関する証明書
■自動車運転免許証の写し
■運転記録証明書
■スナップ写真
■パスポート・再入国許可書のコピー
(2)住所を証明する書面
■住民票
(3)収入・資産・事業に関する各種証明
【収入関係】
帰化するために必要な書類の詳細は、複雑で量も多くケースバイケースなので考察も含め
参考:「帰化必要書類」のペ-ジをご確認下さい。
ミャンマー人が帰化するときの注意点(素行要件)
素行要件については、国籍法第5条第1項3号に規定されています。
素行要件についての「意義」は、素行善良(即ち法律を遵守し日常生活においても住民として社会的に非難される事のない生活を営んでいる事を意味します。)端的にいうと真面目な人間か?という事になります。
したがい、この要件の範囲は広範囲に渡り、重大犯罪から公序良俗(公の秩序又は善良の風俗)つまり、道徳的なものに迄及ぶ事になります。
したがって、素行が善良であるかどうかは、犯罪歴の有無や態度、有罪判決を受けた者や執行猶予中の者は一定期間申請ができない事になります。
そして、納税の義務や年金加入の義務を果たしているかどうか等の状況や一般社会への迷惑行為等の有無を総合考慮して通常人を基準として、社会通念によって判断されることになります。
犯罪歴は必ず調査される事が原則です。
したがって、申請時点で犯罪について虚偽申告や隠匿申請その他帰化の要件を満たさない事情がある場合には必ず不許可になります。
(この場合には、専門家に相談しあらためて不許可になった事情を精査【詳しく細かく調べること。】し、再申請を準備する事になります。) 参考:帰化再申請
特に税務関係(個人の場合源泉徴収、課税・納税証明など)の提出書類は多岐に渡り量も多いことから適正な処理(2つ以上の収入がある場合必ず確定申告しているかなど。)がされているかは特に重視されます。納税状況も同一世帯全員の納税証明を提出しなければいけません。
納税義務があるのに1人でも未納税がいれば申請は受付されません。
即ち家族は同一生計であるので、家族の内1人でも未納者がいれば「脱税者」家族となるからです。
加えて年金についても厳しく審査されますので未納期間があった場合や、同一生計者の中に未納者がいる場合には申請前に是正する事が重要です。
素行要件チェックリスト
下記のリストは当所が長い間帰化にかかわった中で実際に素行要件に該当した実例です。
この素行要件の中で特に多いのが、入管法違反と交通違反です。
入管法違反については、事件からの経過年数・経緯など様々な観点からいつの時期だったら申請ができるかなど当所にご相談ください。
次に交通違反については、日本に長期在留すればする程又、通勤や運転を職業とする方は違反の頻度も高くなり回数も増える事は必然です。
違反や事故の回数、程度により具体的取り扱いが異なりますので当所にご相談下さい。
ミャンマー人が帰化するときの注意点(国籍喪失)
ミャンマー人の国籍喪失の解説
ミャンマー人が帰化する際に注意する点としては、以下のことが挙げられます。
・事項証明の取得
・国籍証明の取得
・翻訳文の添付
各事項証明の取得は時間がかかるので、早めの対応が必要です。
ミャンマー国籍証明
ミャンマー国民登録証(見本)
在東京ミャンマー連邦共和国大使館
http://www.myanmar-embassy-tokyo.net/
よくある質問
Q1 帰化申請の相談は無料ですか?
A: 原則無料です。(ただし、再申請や申請中などは有料になります。)
Q2 帰化申請を依頼した場合,状況によって追加料金は掛かりますか?
A:オプションプランが発生しなければ、基本追加料金はかかりません。
Q3 帰化申請に必要となるミャンマーの国民登録証を代わりに取得してもらうことはできますか?
A:できません、ご本人が旅券を大使館に持参し自己申請する事になります。
Q4 本国書類を翻訳してもらうことはできますか?
A:フルサポートプランは10枚まで無料となります。(ただし、英語、韓国語、中国語のみ)
Q5 法務局へ行く際に同行してもらうことはできますか?
A:フルサポートプランは同行いたしますのでご安心ください。
Q6 帰化が不許可になった際、再申請はできますか?
A:再申請は可能です。ご相談ください。
当法人の実例
お客様の声
帰化申請者の声
帰化申請者の声(キン ミャ トゥ様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(エイゴンプー様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(TLT様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(テッテイ・トゥ様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(ネイ様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(ティン テイ様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(TN.S、L.KK様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(ティンテイ様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(TTS様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(T.S,L.K様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(ナンジェノン様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(アウン キョー ミョー ウー様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(S・E様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(リーミャー様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(T.R様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(BO BO LIN様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(NGC様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(NGM様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(NGS様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(NGT様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(NK様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(T.T.U様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(T.B様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(MAUNG MAUNG MYINT様/ミャンマー)
帰化申請者の声(HLA HLA HTAY様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(TZM様/ミャンマー籍)
帰化申請者の声(T.A様/ミャンマー籍)
帰化申請者の声(THAZIN SOU様/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(LIN TUN NAINGさん/ミャンマー国籍)
帰化申請者の声(HHTさん/ミャンマー籍)